
フリーランス・個人事業者向けの「ビジネスモデルの作り方」
今回は、フリーランス・個人事業者向けの「ビジネスモデルの作り方」です。
レッドオーシャンとか、ブルーオーシャンとか、どの市場を狙うか?など色んな考え方はありますが、
あなたの持っているスキルで稼ぐために、どんなビジネスモデルを作るのか?という話の方が役立つと思うので、スキルや技術がある前提でお話しようと思います。
あなたの顧客はどんな人?
そもそも、あなたの持っている技術やスキルは「誰に」感謝されるものですか?
例えば、カメラマンとして独立したい!フリーランスで活躍したい!という方の場合だと・・
結婚式の撮影・前撮り撮影
→結婚式を挙げる新郎新婦・フォトウェディングを撮りたいカップル
子ども写真(七五三・お宮参りなど)
→0歳児〜7歳の子どもがいる親
もう一つ、ウェブ制作とマーケティングが得意な人の場合だと。
ウェブサイト制作
→HPがないお店・HPを作りたいと思っている企業・個人事業者など
ウェブマーケティング(SEO)
→ウェブ集客したい企業や事業者・ウェブコンサルを中小企業
というように、まず「誰に」を考えますね。
悩みや不満を解決できる商品やサービス
普段の生活の中で、「何かを調べたり」「もっといい物がないか探す」ことありますよね?
そして自分に合った物、探していた物、欲しいと思った物を買います。
有名な話をすると「ドミノピザ」
30分以内に届けれなかったら返金します。
という文言を打ち出しています。頼んですぐ来るから便利ですね。
では、なぜ30分以内に届けることを重視したかというと、
「ピザはやっぱり熱々のうちに食べたいよね」
「すぐ食べたい、ピザが今すぐ食べたいんだ」
このような「当時の宅配ピザへの不満」を解消するために「早く届けることができる仕組み」を作ったんですね。
これが顧客目線の考え方です。
つまり、ユーザーが抱えている悩みや不満を解決できる商品やサービスということ。
さらに独自性を持つことで他社との差別化にも繋がります。
あなたの技術・スキルを活かして、誰の役に立ち、どんな悩みを解決することができるかを考えるんですね。
具体的な例:ブライダル映像制作
これは、僕が運営している結婚式映像制作のサービスで例として紹介します。
誰に:結婚式を挙げる新郎新婦さん
何を:披露宴で上映する映像演出
悩みや不満:結婚式場で依頼できる映像は、ありきたりの物が多く、何かもっと楽しいオリジナルの映像を作りたいけど、式場では頼めない。
ペルソナ:頼めたとしても10万以上必要になるから諦めるか、自分で作るか・・。でも仕事が忙しい上に、映像を作るのも大変だよね・・。
というような新郎新婦さんに、
一般的な式場では取り扱っていない「オリジナルムービー」の撮影や制作を、式場よりもリーズナブルな価格で提供する。
そして、実際にこんな映像を作ってます。
今の所、熊本の式場提携している映像会社でオリジナルムービーを積極的に取り入れている式場はほぼないので、
熊本でオリジナルムービーを依頼するならAVENIRか。という候補にはなって欲しかったので、上位表示されるコンテンツを作りました。(Google検索でも1位表示をキープしています)
市場を調べてポジションをとる
引き続き、僕の例で説明しますが、先ほど紹介したようなオリジナルムービーを他社が積極的に取り組んでいたなら・・・多分やってないと思います。
逆に、一般的に多い写真のスライドショーのような映像は、どこでも取り扱ってますし、全国規模で大手会社が安く提供しています。
わざわざその市場に入っていくのも・・ねぇ。と僕は思ってます。
要するに、先ほど「誰に」という部分と、「何を提供するか」の部分で、競合先や需要があるかを調べることが重要です。
市場を調べる(マーケティング調査)とも言いますね。
自社のポジショニング
ポジショニングを考えるとき、市場を調べてどの位置で勝負するか?を調べていきます。
先ほど紹介したオリジナルムービーという商品の場合、当初は下記のような分布図を作りました。
僕は「値段を売りにせず、オリジナル性が高い」というポジションを狙いました。
今は・・です。
昔はもっと安くやってましたが、値段をあげました。でも受注は増えてます。
このグラフでは「値段」の要素を入れていますが、ペルソナが抱えている悩み要素であったから項目として入れてました。
ですが、今からポジションを考えていくときに「値段」の要素はそこまで気にしなくていいと思ってます。
価格の良し悪しは顧客が決める
それは「安ければ売れるのでは?」という思考があったのが原因です。
でも、値段をあげても受注は増えている。という事実があります。
どういうことかというと、
価格に対しての価値は、顧客が判断しているからです。
実際、他の映像商品で128000円という商品があります。
新郎新婦さんによっては、こんな声があるんです。
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「あ〜、それくらいしますよね・・。」[/chat] [chat face=”man2″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「え、このクオリティでこの価格でいいんですか!?安い!」[/chat]ということは、売る側が高いかもしれない・・と判断するのではなく、買う側が判断しているということなんですね。
集客方法を考える
顧客目線で悩みや不満を解消できる商品を考え、自社のポジショニングを考えました。
では、どうやって集客していくか?
というところですね。
僕はウェブ集客をメインとしていますが、ターゲット層になる顧客像によって集客方法は変わってくると思います。
高齢者向けの場合
今でこそネットが普及して60代以上の高齢者の方もスマホを使ってたりしますが、地域差があるのはご存知ですか?
この前、SoftBankの携帯販売会社の人と話したんですが、60代以上のスマホ普及率は60%超えているらしいんです。
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]でも、あくまでも全国的な話で、どこまで正確なデータなのか微妙です。[/chat] [chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]熊本に限っていうと全然50%ないですし、ガラケーや見守り携帯の利用も多いですね。[/chat]となると、ウェブ集客は見込めないと考えます。
まず、広告の基本的な考え方として、ターゲット層が集まっている場所に広告を出す。
見込み客が集まる場所、出入りする場所を調べて、どのようなアプローチができるかを考えていきます。
例えば、そうですね。
・日帰りで通えるデイサービス
・公民館の掲示板
・市役所などの役場
・整体や病院や郵便局
・高齢者向けマンション
直接的に目にしてもらうか、間接的に宣伝してもらうかなどは、見込み客の「悩みや不満」に合わせて試すのも面白いと思います。
以前の記事で紹介したような、ペルソナの行動や生活パターンを仮説し、その人に合わせて認知してもらうことを考えます。
https://k-yamasaki.com/web-marketing/
育児で忙しいママさんの場合
子ども向けの商品や、主婦向けのサービスの場合です。
30代前半までのターゲット層と仮定するとしましょう。
スマホは高確率で持っていると思いますし、インスタグラムなどのSNSを利用している可能性もあります。
この場合、先ほどの「ママさんが集まる場所」に加えてウェブ戦略を付け足します。
例えば、
・ママ友同士でよく行くカフェ
・保育園や幼稚園
・小児科
・子どもの遊び場(施設)
・スーパー、イオンなど
と、これくらいにして、ウェブ戦略として考えるのが、
ウェブ上で「悩み不満を解消できるコンテンツ」を届ける。
・SNS(インスタ、Facebook、Twitter)
・GoogleやYahoo!の自然検索
もちろん、ペルソナに合わせてアプローチの仕方は変えていく必要があると思います。
フロントエンドとバックエンド
この言葉を聞いたことありますか?
フロントエンドでわかりやすい例は、スーパーの激安チラシです。
タマゴ1パックがなんと10円!
みたいな・・。
普段スーパーで買い物をしている主婦を前提に考えると、その日に買った方がお得と思って買い物に行きますよね?
でも、10円だけ払って帰る人はほとんどいないんじゃないですか?
ついでに買う商品も必ずあると思います。
これがバックエンドの商品です。ついでに・・とか、さらにこれを買うと・・などです。
例:子ども写真館の場合
9月ごろになるとこんなCM見ませんか?
七五三の写真撮影代無料!
衣装を何着でも3000円!
これが、フロントエンド。要は入り口の商品です。
で、バックエンドの商品として何があるかというと、
バックエンドの商品
・アルバム5万円
・データ購入1枚8000円
・全データプラン7万円
※価格は参考としての事例です。
全員が購入しなくても、バックエンドの商品が一定の割合で売れることも想定して、入り口となる商品がお買い得価格として設定することが可能なんですね。
だから「3000円と思った行ったけど、結局5万円使った」という声があるのはこのバックエンドを用意しているビジネスモデルだからです。
あなたのビジネスに置き換えてみる
僕の経験談や実際に目にしているビジネスモデルを例として紹介して来ましたが、
フリーランスとして独立する場合、当然スキルや特定の技術を持っていると思います。
すでに事業をされている方でも、自分のビジネスに置き換えて考えることはできます。
この、自分ごとに置き換える思考って、結構大事です。
今までは消費者側の考えで生きてきてますから、売り手側の発想やビジネス思考を持つことも必要になります。
ビジネスモデルの考え方や作り方は他にもあると思います。ワークシートを作って自分で考える方法もありますね。(可視化するのは大事です)
ただ、やってみないとわからないのもビジネスの面白いとこでもあります。
僕の経験からお話しすると、成功している人に聞く、教わる、そして行動する。
これが一番手取り早いです。スタートアップの段階なら、なおさらです。
メンター(指導者)を見つけて、考えたビジネスモデルを見てもらう。そしてアドバイスをもらって修正したらあとは行動する。
うん、これ大事です。
先ほど自分ごとに置き換える。という話をしましたが、事業をやってると「あれ、これ今やっている事業に応用できるかも?」と、今まで気づかなかったことがビジネスのヒントになることもあります。
うまくいくかはやってみないとわかりませんが、バットを振らないとボールにも当たりませんから、フリーランスの強みでもある「即行動」で色々試す。
そして、良い反応が見えたなら、そこにリソースをぶち込む。ということも一つの方法です。
別の業界で成功してるモデルを、自分ごとに置き換えてビジネスモデルを組み立てる。
ぜひ試してみてください。